日本の輸出は勢いよく伸びている。財務省が10月21日に公表した速報によれば、9月の輸出額は約10兆9,700億円で、前年同月比16.7%の増加だった。出荷が増えれば、信用しなければならない買い手も増え、まだ届いていないお金も増える。
日本企業が誰をどう信用しているのかを調べたのが、コファスの「APAC支払い実態調査2026」だ。今春、日本の財務担当者252人に聞いている。過去1年に支払い遅延の影響を受けた企業は73%で、アジア太平洋全体の91%より少ない。しかし、少なくとも1件の取引先の債務不履行を経験した企業は半数にのぼり、地域平均の45%を上回る。そして66%が、取引関係への配慮が財務上の警告サインより優先されることがあると答えた。日本は近隣国より遅延が少ない。だが遅延が起きたとき、それが損失に変わりやすい。
どの組織にもある死角。
これは日本の弱さでも、貿易の弱さでもない。人の働き方そのものだ。学校はなじみの家庭にもう1週間待つ。上司はいつも結果を出してきた同僚を信じる。銀行は20年付き合った取引先の融資を更新する。すべてを確かめることのできない人と人の間で、長い関係は仕事を回す仕組みであり、たいていの場合は正しい。
問題は、それが間違っているときだ。関係に一番近い人が、警告を一番最後に読む。警告は例外のように見え、例外を受け止めるのが関係の役目だからだ。コファス・ジャパンのCEOも、強い関係は大切だが、客観的なリスク評価を遅らせるべきではないとはっきり述べている。
問題は信頼ではない。証拠が届く時機だ。
調査は、企業が勘に頼る理由も示している。手元の財務情報の限界として、日本の回答者は開示の不十分さ(53%)、中小企業の報告の質(48%)、透明性の不足(47%)を挙げた。その結果、支払いリスクの判断を非公式な方法や限られたデータに頼る企業は58%にのぼり、地域全体の36%を大きく上回る。
無理もない反応だ。買い手の決算書が年に一度、遅れて薄い内容で届くのなら、長い付き合いのほうが頼れる情報源になる。問うべきは、決算書でも勘でもない、三つ目の情報源があるかどうかだ。
貿易では、証拠はすでに動いている。
輸出企業には、それがある。どの出荷も、年次報告書よりずっと早く、買い手のふるまいの記録を生み出している。書類がいつ届いたか。買い手が支払うまでに何日かかったか。支払いの前に、書類の訂正や期限の延長、貨物の先渡しを求めてきたか。直近の3回の出荷は、最初の3回より時間がかかっていないか。
行き詰まりつつある買い手が、いきなり支払いを止めることはまれだ。少しずつ支払いが遅れ、次に代金より先に貨物を求め、さらに「前と同じ条件でもう1回だけ」と頼んでくる。どの段階も出荷の中に見えている。どれも、何か月も信用調査報告書には現れない。
多くの輸出企業では、こうしたサインが三つの部署に分かれている。フォワーダーと物流担当は、書類がいつ動いたかを知っている。営業は、買い手から延長を頼まれたことを知っていて、それを友人同士のお願いとして聞く。経理は売掛金の滞留日数を見ているが、その裏にある事情は見えない。誰もそれをつなげないから、関係が自動的に勝つ。証拠より強いからではなく、一か所にまとまっている唯一のものだからだ。
解決策は、買い手を信用しないことではない。出荷そのものの記録を、親しげな電話と同じ速さで、与信の判断の場に届けることだ。
私たちが構築している層
私たちの仕事は、書類とお金が出会う地点にある。digitradの金庫では、電子船荷証券と支払いが一つの手順で交換され、どちらも誰が、いつ、いくらで動いたかという共有の記録を残す。その記録こそ、与信の判断に必要な履歴だ。買い手が自分について語ることではなく、出荷ごとに実際に何をしたか。ステーブルコインの側では、BitTradeとのエンドツーエンドの実証で、海外からの送金を受け取り、換算し、同じ営業日のうちに通常の円として引き出せること、そしてその各段階が記録に残ることを示した。足跡を残す支払いは、そこから学べる支払いだ。
どれも関係に取って代わるものではない。関係に、立つための足場を与えるものだ。
リトマス試験
最も信頼している海外の買い手を3社選んでほしい。それぞれ直近5回の出荷で、書類が届いてからお金が届くまでに何日かかったか。
与信の担当者が物流に聞かずに答えられるなら、証拠はあるべき場所にある。正直な答えが「何かあれば分かるはずだ」なら、それは関係が話している。確かめるために電話をかけなければならない買い手は、どこだろうか。
